1989年に青と克弥によって結成。その後、紅梁樹と圭児が加入し、1993年からcali+gariとして本格的に活動を開始する。
メンバーチェンジの回数が多く、新メンバーが加入した際の活動期間を第○期と分類している。第3期で一時活動を休止し、第4期での活動再開時にcali≠gariと名義を変えた。2003年6月22日に無期限活動休止となった際のメンバーは第7期。
活動開始からメジャーデビューする2002年までの間、赤坂BLITZでのワンマン・ライブなど既にメジャーのアーティストと同等レベルの集客力を持っていた時期にも、あえてインディーズでの活動を行なっていた。
所属していたレーベルは、バンドのリーダーである桜井青自身が主宰している「密室ノイローゼ」であった。 その為、cali≠gariや同レーベルに所属していたムック等の周辺バンドを指して「密室系」と呼んだり、この呼び名そのものがファンやメディアによってヴィジュアル系の中の1ジャンルとして括られるといった事が多い。
2009年3月15日に行われたムックの日本武道館公演などのライブで「≠」の記号とHPアドレスのみが書かれたフライヤーを配布。その後、3月22日よりHPのトップ画像とmetaタグのみが更新されていくようになり、2009年4月1日エイプリルフールの00:00に消費期限付き復活、ライブ、音源発表の告知が行われる。 同時刻はアクセスが殺到したため、「503 Service Temporarily Unavailable」と表示される状態が1時間程続いた。
cali+gari名義時代は、大正末期から昭和中期にかけての世相をモチーフとした音楽性の、いわゆる正統派ヴィジュアル系バンドであり、8ビート調のロックやバラードといった楽曲が主だった。
秀児が加入し、cali≠gariと名義を変えた第4期から「奇形メルヘン音楽隊」と称し、秀児の電波系キャラクターや奇抜なファッション、その楽曲や詞の特異性からカルトな人気を呼ぶ。また、ジャズ、パンク、歌謡と、音楽性の幅も広がる。
メインで作詞・作曲を行っていた桜井青による作品は、死体性愛やカニバリズムなどのグロテスクな題材を、ポップな曲調や歌詞、明るいメロディで表現するなど極端な対比を狙った作品が多い。
桜井青がゲイである事から、新宿二丁目などのゲイ文化を題材にした楽曲やパフォーマンスがある。 また、自らヴィジュアル系といわれるジャンルに属しつつも、典型的なヴィジュアル系バンドやバンギャル(ヴィジュアル系の熱狂的ファン)を揶揄した内容の楽曲もあり、第7期メンバーによる覆面バンド・La' royque de zavyは、そうしたヴィジュアル系バンドのパロディ・バンドである。
石井秀仁が加入した第7期から「異能派音楽集団」と称し、オルタナやプログレ、アンビエントからポスト、エモ、エレクトロニカ、フォークと、さらにその音楽性の幅を拡大させるが、同時に'80年代ニューウェーブに通じる電子音を使用した楽曲が目立ちはじめ、往年のファンから物議を醸した。
卓越した歌詞のメッセージ性やキャッチーなメロディ、様々な音楽ジャンルの引き出しの多さなどで、活動休止から5年以上たった今でも根強いファンがいる。
リーダーである桜井青の特異性が目立つワンマンバンドだと思われがちだが、タイトルに「実験室」を冠した作品はメンバーそれぞれの持つ音楽の趣向・方向性が表現された内容となっている。