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'03年の小柳ゆきは、'70年代の終わりに一世を風靡したDonna Summerのディスコ・ナンバー、「On the Radio」のカヴァー曲でスタートを切る。抑揚の効いた原曲のアレンジは、当時の雰囲気を自然に引き継ぎ、ディスコブームを知らない世代には新鮮に、そして、ディスコで踊り狂っていたはずのお父さんお母さん達には、懐かしいメロディに思えるだろう。
小柳の歌声には不思議と、ブラックミュージックのシンガーが持つ、伸びやかかつ優しい雰囲気が内包され、原曲の持つ抑揚とニュアンスを忠実に伝えている。そのことが逆に、「小柳ゆきが歌っている」ことを忘れさせてしまうくらいだが、初のカヴァー・アルバムとして成功を収めた『Koyanagi The Covers Product 1』同様、曲を歌い継ぎながら自分の中に昇華させていく彼女にとって、それは杞憂に過ぎないことなのであろう。本曲を含めたカヴァーアルバム第2弾が3月末にリリース予定となっており、その布石とも言える曲である。
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